バリ島で、バリ島産のワインに遭遇する

 

バリワインと呼ぶものがあるとはうっすら聞いてはいた。が、どうせかつての日本と同じ「お土産ワイン」なんだろうと思っていた。つまりは、中身はどこかのものでラベルだけ現地仕様、というような。だから、関心もなかった。

ところが、バリ島にある畑で育てたブドウを使い、バリ島にある醸造所で製造している、正真正銘バリ島産ワインがあることが分かった。

 

それはビーチ沿いのカフェでのほほんとしていたときのこと。メニューにワインがあるので、一応現地リサーチしてみた。するとたまたま対応した男性が親切で、すぐそばに醸造所があるから行ってみては、と丁寧に手描き地の図を書いてくれた。(住所を教えてくれればグーグルマップでたどりつけるんだけどね)

地図を見ながら(せっかくの好意なのでグーグルマップは見ない)行くと、あった。

大通りから脇道に入った目立たない場所にひっそりとHattenWineの看板が。IMG_2970

 

 

 

 

 

敷地に入ると、小規模ながらも、醸造タンクやプレス機、瓶詰めラインが並ぶ、ちゃんとした醸造所であった。へぇ、こんな暑いところで醸造しているんだ、とちょっと驚き。

中にステンレスタンクの醸造タンクがのぞいている。
中にステンレスタンクの醸造タンクがのぞいている。
水平プレス機もちゃんとあった。
水平プレス機もちゃんとあった。

さて、その2日後、再びその店を通りかかると前回のおじさんが私を発見して、話しかけてきた。なんと今日はワイナリーのオーナーが来ているという。

40代だろうか、小太りで背も高くなく、インドネシア系の顔立ち。最初は尊大な対応だったが、わたしがワインに詳しいと分かるといろいろと話してくれた。

いわく、生粋のバリの一族で、彼の祖父であるIB Oka Gotamaさんが創業したファミリー企業。ワイン醸造の歴史は、1968年にまで遡るという。といっても、当時祖父が作っていたのはバリ名物の「ライスワイン」だった。

 

あー、つながった。

 

もう30年以上前だ。初めてバリ島を訪れた時に「ライスワイン」を飲んだ記憶がある。なんだか、甘くてべったりしたアルコールだった。

 

今回の旅では、さすがにワインの話は出てこないだろうと思っていたのだが、どっこいワインの世界はいつもどこかにつながっている。

 

オーナーが話を通しておくというので、次は、ワインセラーを訪れたテイスティングのお話し。