イタリアには地場品種が多いことは知っていたが、ティモラッソという品種は初耳だった。なんでも栽培が難しく消滅しそうになっていたのが近年復活した。ポテンシャルが高く、「白のバローロ」と呼ばれるほどの高級ワインとなる。
今回の旅では、ピエモンテを訪れたのだが、、といっても、以前バローロやバルバレスコは巡ったので、ガヴィとアスティを訪れることにしたのだ。個人的にはさほど期待はしていない地域だった。知名度は高いが、どちらもそれほど質の高いワインを作る産地ではないからだ。
しかし、発見はどこにでもある。
アルタランガというのも初耳。シャンパンに詳しいことを自負していたが、まだまだだ。2011年にDOCG認定された。瓶内2次発酵させるメソッドトラディショナルで、なんと瓶熟30か月以上を規定としている。シャンパーニュが15か月、フランチャコルタが18か月だから、いかに長いか。ま、そういうふうにしないと後発の無名のスパークリングとしては対抗しづらいものね。
アスティスプマンテで知られる地域が中心で、その名門コントラット社をスピネッリがオーナーとなり新たに仕掛けたワインというわけだ。スプマンテの会社が集まるもコネッリには、もともと地下に広大な熟成セラーがあり、世界遺産になっているほど。したがって、30か月、いや2年3年熟成させる環境には事欠かない。
レストランでグラスで頼んでみたが、泡がきめ細かくきれいに立ち上り、ちゃんとしたシャンパーニュと同じ(ちゃんとしてないシャンパーニュもたくさんありこれはいくらシャンパーニュと名乗っていてもだめ)に目でも楽しめた。味わいはシャンパーニュと比べると果実感とアロマが強く感じられる。品種はシャルドネとピノネロ、つまりシャンパーニュと同じなのだが、どうもイタリア的なニュアンスがある。このボトルの詳しいデータが分からないので戻ったら改めて試してみようと思う。